第十回 御台所への決心
【あらすじ】 相変わらず厳しい日々の暮らしにうんざり顔の篤姫(宮崎あおい)。手を焼く幾島(松坂慶子)。みかねた斉彬(高橋英樹)は篤姫を次期将軍・家祥(堺雅人)に嫁がせるつもりだと、幾島に打ち明けた。家祥が暗愚であるという噂を知っている幾島はそれを案じつつも、将軍家御台所に相応しい姫に育てるため、より厳しく教育をつけた。
しかし当の本人は何も知らず、やる気も出ないまま。上達もしなければあからさまに不貞腐れ、しまいには悪ふざけをするという状態。
困り果てた幾島の様子を見て、とうとう斉彬は篤姫本人に嫁ぎ先が徳川宗家であることを知らせる。
ショックのあまり、なんとその夜、篤姫は鶴丸城から脱走を試みた。勿論簡単に幾島に見つかるが、あまりのことに幾島も斉彬も呆れ顔&弱り果てる。
翌朝「言いたいことがあれば言え」と斉彬に言われ、篤姫は囲碁を打ちながらその真意を問いかけた。
自分が将軍家御台所となるということはつまり政略であり、斉彬に利用されるのだと知る。しかし腹を割って「幕府を変えるため、国のため」と斉彬に打ち明けられ、ついに自らの意志で将軍家に嫁ぐことを決めた。
【感想】 於一ちゃんコントもそろそろ見納めかな?という今回。
本気で幾島が気の毒で気の毒で(笑)。そりゃあねえ、琴や鼓に気が入らないのは少々仕方がないとしても、なんだか本当に聞き分けのないやんちゃ坊主を相手にしているみたいで…。頑張って欲しいところでふざけられちゃったり、こっちは真剣に怒っているのにおどけられちゃったり、怒れば怒るほどむくれるし、優しくすると調子にのるし…みたいな。あ、それは我が家の子育て(笑)。ね、でも幾島さん〜子育てってこんな感じよね。
毎週書いている気がするけれども、そもそも悪ふざけで養女にしたわけじゃないんだから、その辺「なんかあるんだろうな」ぐらいの察しはつかんものか?於一ちゃんよ…じゃなかった、篤姫様。
あんなわけのわかんない不貞腐れの日々を延々続けるつもりでいるんですか〜篤姫様。
まさに幾島曰く「子供じゃなくて赤子」。
うんうん。
でもことがことだけに幾島も匙を投げるわけにもいかず、こりゃ胃に穴が空くのは幾島の方だよ〜。これで輿入れに失敗したらどーすんだよっ!ってところですよねえ。幾島の責任になってしまうじゃないですか。
それにしてもその幾島。
きれいな鼻濁音がしっくりきます。斉彬とのシーンとか安心して楽しめますねえ。特に将軍家への輿入れを打ち明けられたあたりなんか。
家祥様について「いろいろと噂が…」と切り出すあたり。二人の表情のやりとりだけで、世間の家祥評から幾島の心配事まで手に取るように伝わってきます。
この二人の口の端に「家祥様」という単語が載るのがまた嬉しいですね。画面に本人が出てくるのは勿論嬉しいですが、主要人物の口にその名が上るのもまたドラマの中での存在感が増していくようで楽しくなってきます。
やはりドラマの人物像っていうのは本人だけが作っていくもんじゃないですね。周囲の人物たちがどう思っているのか、どう関わっていくのかが詳らかになって初めてその存在意義が出てくるものです…ん〜いい感じ。
斉彬はやはり「世間で言われる暗愚とは思えぬ」と言い切りましたねえ。
「なれど尋常とも申せますまい」と言う幾島…確かに。
そうなんですよ。そこですね。
「ただの暗愚ではない=普通の聡明な人」という図式は成り立たないわけで。あの捩れ加減といい、二重三重構造の言動といい、周囲からすればただの暗愚の方が扱いが良いってもんかもしれません。
阿部様も早速手を焼いてますしねえ(笑)。
今回は、何食べてるんでしょうか…。季節柄雛あられとか(笑)。ご機嫌麗しく、今日はぶちまけなかったですね。相手が阿部様だけだと、ぶち切れても驚いてくれないのでつまんないですもんね。無駄切れはしないところがさすが大人です。からかう相手はちゃんと選んでいるのね。
はてさて意見書…何故に右から4番目…とかつまらない突っ込みはさておき、とりあえず聞くつもりはあるところが、一応将軍職に付く立場ということは理解しているらしいですね(笑)。偉いぞ。
「つまらぬの〜〜〜〜次!」
「つまらぬ、次!」
バカ殿アワーを期待してしまうので、ついついあの声色に「わあ〜いバカ殿!」と思ってしまいましたが、あれ?よく考えたら案外真っ当な反応じゃありません?確かに軍艦を造れとか、砲台を築けとか、誰でも思いつきそうなことですもんね。水戸様でも考え付く話ですよ(←ひどい言い様・笑)。
家祥様ってばきっと腹の中では「そんなの子供でも思いつくぞ。そんなんでアメリカなんかに勝てるわけねえだろーがっ!もうちとマシな意見はないのか。ジョン万次郎を呼んで来いっ」と呆れていたに違いありません(←酷く乱暴な脚色)。
ただ、敵の船に乗り込み相手を酔わせて火薬庫爆破というのが賢いかどうかはわかりませんが(笑)、でも面白いことは確かですよねえ。
あの「それじゃ!」はここで登場する場面でしたか。豪華な扇子をバッとかざすあたり、「おお、さすが若様」という凛々しい美しさじゃないですか。
「いや〜賢い者もおるものじゃて〜」って(笑)。
若様に言われると本当にそれを考えた人が賢い人のような気がしてくるから不思議だわっ!いやさ、つまりそういう型に嵌らない柔軟な考え方のヤツがいずれ「賢いヤツ」として活躍するわけでしょ?リョーマとかリョーマとかリョーマとか(他にいないんかい…)。
このときの阿部さまの顔もねえ…なんとも。
3つめの提案を途中で言い淀んだときって、どういう胸中なんでしょうねえ。
「うわ、こんな馬鹿げたこと言うわけにいかんぞ」なのか…。
「うわ、こんなの言ったら若様喜んじゃうぞ」なのか(笑)。
「若様もいい加減本気出してくれよ…あんた本当は頭いいんだからさ。オヤジも死んだことだし。いつまではぐらかしてんだよ」と思ったりしてそうな感じもしなくもないけど。
当の本人が「本気出したところでアメリカ相手じゃどうにもならぬ」と諦め気分だったりしそうで。
さておき。
薩摩。
御台所候補と言われてショックのあまり脱走するとは…いいんすか〜そんなんで〜。あんまり遣り過ぎると本気で姫様がバカに見えちゃうから〜。
思わず「女の道は一本道。引き返すは恥にございます!」と姫様の胸倉掴んで言いそうになっちゃうじゃないですか。もうー!あんだけ菊本菊本と慕って、幾島と比べて文句言ってたのに、すっかり忘れちゃってるんですかっ!姫様!と、私がしのだったら我を忘れて直接談判しちゃいそうです(それが制作側の思うツボ)。
その都度、斉彬と直接話さなくてはならないとは、まったく手の焼ける姫様ですが、「まだ早い」とか言って小出しにする父上も父上ですぞ。
やっぱり少し気が引けて言い出しにくかったのか(そんなタマじゃないよなあ斉彬)。
失敗は許されないから慎重になったんでしょうかねえ…。
結局真意を知ってこそやる気を出した篤姫。良かった良かった…めでたしめでたし…(笑)。
これまで、姫様コントにさんざん文句を言って来ましたが(すみません)、でもようやくその覚悟ができたところで、表情から立ち姿から凛とした美しさが出てきましたねえ。それでこそ若様の嫁候補♪かわいいだけじゃあの人の嫁は務まらんのよ〜♪と(一体誰の目線で見ているんだか)。
ようやくスタートラインという感じもしなくもないです。
家祥について明答を避けた斉彬。
「楽しみに待つが良い」
いや、確かにね、あの人には会わなくちゃわかりません。
会って「うわ〜バカ殿じゃん」と思うか「ん?ちとまて?」と思うか。どう捉えるかが逆にその人自身の「人を見る目」を試されているということになるわけで。
噂で人を判断しちゃいけませんよ…という子供たちへの教訓も含め…や、そういうわけじゃないでしょうけども(笑)。
いずれにせよ斉彬もまだ若様そのものを計りかねている様子。若様の人間性は海より深いのさ…平凡な関係じゃあ本心に触れることなんてできないのよ〜〜(妄想中)。
それにしても斉彬と幾島の会話の間に織り込まれたダイビング若様。
アヒルちゃんのシーンだったのかあ。
「何故待たぬ〜」と言いながら楽しそうな若様かわいいし(バカ全開だけど)。
しかしこれも前回の雨中の水遣りシーンについで切ないですね。若様ってば、思い通りにならないことに喜んでらっしゃる。恐らく動植物以外は何でも思い通りになってきた人生でしょうからねえ。
「待て待て」と言って待たない家臣はいなかったでしょうし。「動くでないぞ」と言われれば皆動かないでしょうし。それが意見書への「つまらぬの〜〜〜」になるわけでしょうね。
「上手くゆかぬの〜」なんてもう喜びの雄たけびのようにしか聞こえない。
そっか〜だからお菓子作りに励むわけだ…。上手く焼けないカステラに喜びを見出すわけだ(そうなのか?)。
しかし裏を返せば、本気で思い通りにできたこともまずないであろう若様。
ヨメも次から次へと宛がわれているわけだし。父上あっけなく死んじゃうから、暗殺におびえながらも将軍職に就かなくちゃいけないわけだし。
結局見せかけの「思い通り」。
やっぱ切ない…。
来週もまた出番アリなのね。
待たされた分だけ嬉しくて、一人若様祭り状態になっております♪
来週は尚五郎もいいところありそうだし。
楽しみ楽しみ♪
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